【30周年プロジェクト記念対談】「想像もできないほど立派な会社に成長してくれた」―創業者と現社長が語る、スペース・リーダーの原点と未来

2026年9月25日

株式会社スペース・リーダーは、2029年の創業30周年に向けて「Space Leader Chronicle 30 Project」を発足しました。その記念すべきキックオフとして、全社員が参加するワークショップを開催。 今回は、私たちが歩んできた歴史や創業時の想いを改めて深く理解するため、髙津雅彦会長と野添大史社長による特別対談の様子をお届けします。江坂の小さなビルから始まった挑戦の軌跡と、未来へと受け継がれる熱い想いをぜひご覧ください。

(聞き手:Story&Strategy )

江坂の17坪から始まった、スペース・リーダーの原点

―本日はよろしくお願いいたします。まずはスペース・リーダーが誕生した当時の様子について、お二人に振り返っていただきたいと思います。今では想像もつかないようなご苦労もあったのでしょうか。

髙津会長(以下髙津): そうですね、ある程度みんなも知っているかもしれませんが、私は以前、株式会社イマスという会社に23年間勤めていました。そこで専務取締役まで務めさせてもらったのですが、「自分自身のビジネスの手法を試してみたい、一度自分の力で挑戦してみたい」という強い夢があり、独立してこの会社を立ち上げたのです。 拠点として江坂を選んだのは、前職時代にこのエリアで営業をしていて、地主さんのこともよく分かっていたし、個人的に江坂という街が大好きだったからです。

しかし、いざ事務所を出してみると、周囲は競合他社が押さえている物件ばかりでね。「これは大変なところに来てしまったぞ」と驚きました。それでも、来たからにはここを突破していかなければ会社が潰れてしまう。そんな強い危機感と覚悟を持ってのスタートでした。

最初の事務所は、地主の瀧川さんのご紹介で借りた、江坂のすぐ近くにある「丸萬ビル」の17坪ほどの小さな一室でした。当時は資金も十分になかったので、賃料をだいぶ安くしてもらい、妻にも手伝ってもらいながらのスタートでした。妻も当時はパソコンも全く使えなかったので、必死に勉強してくれたことを今でもよく覚えています。

少人数でスタートしたからこそ、エリアを江坂に絞り込んだのも大事な戦略でした。人数が少ないなかで広いエリアをカバーしようとしても対応しきれません。だからこそ、他の地域には目もくれず、この狭い江坂というステージに深く根ざして、地域ナンバーワンを目指そうと決めたのです。試行錯誤を続けるうちに、最初は相手にすらしてもらえないと思っていた大手企業様からも、徐々にご相談をいただけるようになっていきました。

「絶対に本物や」―1年の歳月をかけた、野添社長との運命的な出会い

―創業期の大切な転機として、お二人の「出会い」があったとお聞きしました。

髙津: ええ、まさに「人の出会い」というのは何よりも大切だと実感させられた出来事でしたね。ある日、私が1人で事務所にいたところ、突然彼(野添社長)が訪ねてきたのです。「何か工事の仕事はありませんか」という飛び込み営業でした。たまたま手元に動いている案件があったので、「じゃあ、この建物の工事を少しお願いしてみようか」と任せてみたのが、すべての始まりでした。

野添社長(以下野添): あの日のことは今でもハッキリ覚えています。飛び込みでお邪魔したのにもかかわらず、その日のうちにオーナー様を紹介してくださいましたよね。そのスピード感と地主様からの信頼の厚さに驚きました。

髙津: 前職で数え切れないほどの面接をしてきたので、私にはある程度、人の本質を見極める目があると自負していました。彼の顔と、そのまっすぐな目を見た瞬間にね、「あ、この男は絶対に本物だ」と直感したのです。彼が以前いた会社が厳しい状態にあることは聞いていましたが、そんなことは関係なく、彼の誠実さと人間性を信じて仕事を任せようと決めました。

出会って対話を重ねるうちに、「将来、絶対にうちの社員として一緒に働きたい」という気持ちが強くなっていきました。ただ、彼にも当時の事情があり、すぐには動けないとのことだったので、何度も口説きに行きましたね。結局、1年ほどかけてようやくスペース・リーダーに迎え入れることができました。

野添: 実は、ちょうど前に勤めていた会社が倒産したタイミングで、改めて会長に相談させていただいたんです。それまでもずっと温かく声をかけ続けてくださっていたので、「ぜひ、うちに来るか」と言っていただけて本当に救われました。私はそれまで住居用の不動産に関わっていたんですけど、会長が手がける「事業用不動産」のダイナミックさと面白さに、強く惹かれていたというのが大きな理由です。

会社の経営基盤を支える「サブリース事業」の確立

―野添社長から見て、当時のスペース・リーダーはどのような印象でしたか?

野添: 私が合流した当時の年商は1億5,000万円ほどでしたが、驚いたのは、すでに月額150万円ほどのサブリースによる固定賃料収入があったことです。住居用不動産の管理料ビジネスとは比較にならない安定感で、「無借金経営でこれだけのストック収入があるなら、この会社は絶対に潰れない。ここで経営と事業用不動産をゼロから勉強させてもらおう」と強く決意しました。

髙津: そのサブリースという形は、私がその重要性を痛感していたものです。仲介ビジネスの単発収入だけでは、波があって会社を維持していくのが難しい。社員やその家族が安定して暮らせるようにするためには、毎月確実に入ってくる固定収入が不可欠だと考えていました。
それに、サブリースによる毎月の安定した収入実績は、対外的な信用、特に銀行からの高い評価に直結します。「スペース・リーダーには安定した経営基盤がある」と信頼を勝ち取ることができれば、将来の大きな成長につながる。だからこそ、創業期から必死にサブリースの開発に力を注いできたのです。

野添: 会長が築かれたその強固な土台があったからこそ、私たちは思い切った攻めの営業ができました。

髙津: それが今では、これほど立派な事業規模にまで成長したのですからね。今日、集まったみんなの顔やこれまでの成果を見て、野添社長の手腕とみんなの努力には本当に驚かされますし、心から嬉しく思っています。

受け継がれる「スピード至上主義」と「誰かのために」という精神

―髙津会長から野添社長へ、そして社員の皆様へと受け継がれている「スペース・リーダーらしさ」とは何でしょうか。

野添: 私が会長から最も強く学んだのは、まず「スピード至上主義」で行動するということです。「ご用命があればすぐに行く」という瞬発力ですね。営業においてタイミングは何よりも大切ですが、依頼を受けた際にどれだけ素早く、誠実に応えられるかが勝負を分けます。

髙津: そう、スピードが最大の武器であり、誠意そのものだからね。

野添: それともう一つ、会長から言われて印象的だったのは、「ノルマや個人インセンティブで社員を競わせるようなやり方は良くない。固定給をしっかりと保障し、みんなが安心して暮らせる環境を作ることが一番大切だ」という教えです。
不動産業界としては少し珍しい考え方かもしれませんが、だからこそ「個人の利益」ではなく「会社や仲間のために、チームで動こう」という一体感が生まれます。小手先の営業テクニックや口の上手さではなく、この全員で協力するスピード感と誠実さこそが、お客様に選ばれる最大の理由だと確信しています。

髙津: 本当にその通りです。そして何より、仕事に対してどれだけ熱い情熱を持てるか。私は昔から「仕事というのは、自分自身がその仕事に猛烈に惚れ込まなければならない」と言ってきました。自分の人生をかけてもいいと思えるほど、仕事に対して恋しているような状態でなければ、本当の情熱はお客様に伝わりません。

野添: 会長から「この仕事の面白さを知ったら、他の仕事はできなくなるぞ」と何度も言われましたよね。実際、若い頃は他社からの引き抜きのお誘いなどもありましたが、どこにも行く気にはなりませんでした。会長についていきたいという想いはもちろん、この事業用不動産という仕事自体が、本当に面白くてたまらなかったからです。

髙津: 事業用不動産やサブリースは、様々な企業の経営陣や役員、幹部の方々と直接お会いしてお話しする機会に恵まれます。そこで人生の先輩方から生きるコツを学んだり、自分の知らない業界の裏話や専門知識を教えていただいたりする。これは本当に知的好奇心を刺激される、素晴らしい仕事です。「入ったら絶対にやめられん、奥の深いビジネスだぞ」と彼に伝えたのを、昨日のことのように覚えています。

信頼と感謝でつなぐ、未来へのバトン

―その後、経営のバトンは髙津会長から野添社長へと受け継がれました。その際のご心境はいかがでしたか。

髙津: 私には2人の息子がいます。世間からは「息子さんに会社を継がせるのですか」とよく聞かれました。しかし、彼らは全く異なる業界で働いていましたし、何よりスペース・リーダーの経営という重責に向くタイプではないと分かっていました。もし素人の息子を急にトップに据えれば、本人たちも苦しみますし、何よりこれまで汗を流して会社を支えてくれた社員たちが不幸になります。
会社にとって何がベストかを熟考したとき、答えは一つしかありませんでした。営業の現場で実績を残し、信頼を集めていた野添社長に会社を託すこと。これなら、社員もみんな納得してついてきてくれると確信していました。

野添: 会長はいつも「自分が社長だからと、権威や利益を独占してはならない」と、非常にフェアな姿勢を貫かれていました。創業者でありながら、これほど客観的かつ社員ファーストの経営判断ができる方は他にはいません。だからこそ、お話をいただいた時は身の引き締まる思いでしたし、この大切な会社をさらに良い会社にしていかなければならないと強く決意しました。

髙津: 彼はね、私以上に「他人のために努力できる男」なんですよ。社員に対しても、オーナー様に対しても、徹底的に尽くすことができる。そうした彼の姿勢が「スペース・リーダーのファン」を増やし、怒らせない、愛される営業基盤を創り上げてくれました。だからこそ、私は何一つ迷うことなく、全幅の信頼を置いてバトンを渡すことができたのです。

野添: ありがとうございます。会長から学んだ「徹底的に正体を見極める(自分に都合の良い曖昧な解釈をせず、本質を突き詰める)」という厳しい姿勢や、困難な案件こそ自分が引き受けるという覚悟を胸に、これからもご縁を大切に、この温かいチームワークを守り抜いていきたいと考えています。

―今後のさらなる発展に期待しております。最後に会長からも一言いただけますでしょうか。

髙津: 本当に感無量です。30年前には想像もできなかった素晴らしい会社に成長させてくれたみんなに、感謝の気持ちでいっぱいです。私のエネルギーを彼が引き継ぎ、そしてそれがまた次の若い世代のパワーへと引き継がれていく。この美しい循環が、スペースリーダーのこれからの永続的な未来を創っていくと信じています。本当にありがとうございました。


対談後、社員一同から会長へ「終身顧問契約」依頼のセレモニーが行われました。

髙津会長、これからもよろしくお願い致します。そして、いつまでもお元気で!